
在来線の改札を出ると
巨大な仙台駅を背にして
8月の太陽がまばゆい
むしむしした空気 新宿と見まがうくらいに成長した駅前
「ようこそ仙台へ」
わざとらしいくらいに大きい「歓迎」の文字
大きな七夕飾りもいまだに天井からぶらさがっている
ズンダ餅に牛タン、銘菓萩の月・・・
申し訳程度の大きさの
「萩の月」を急いでカバンにしまうと
ところ狭しと並ぶ土産物屋を這うようにくぐり抜け
お盆でにぎわうLoftや桜一番館のある
長い長いアーケードを
あっという間に走りぬけ
いくつもの信号を渡って
広瀬川にかかる赤い橋を
”愛宕さん”の方に向かって
息を切らしながら渡り切り
七十七銀行の交差点を左へ折れ
薬屋さんと松月堂の間の狭い路地を入り
古い6階だての雑居ビルの階段を
3階まで上がったところにあった
おじいちゃんとおばあちゃんの家はもうない